その臭い大丈夫?

ブログ中川本店

愛犬と一緒に生活していてふとした時に愛犬のニオイが気になる事ありませんか?
お散歩やお出かけをした時についてしまう自然のものなら良いですが、臭う場所、臭いの種類によって病気の可能性があります。

そもそも犬の獣臭と言われる体臭は、人の体と同じようにエクリン腺とアポクリン腺があり、犬の全身にはアポクリン腺が存在しています。これが体臭の原因になります。

しかし、”愛犬はいつもこんなニオイをしているから大丈夫”と思わないように、健康な臭いと病的な臭いが判別できると、病気の早期発見にも繋がります。

そこで各箇所の臭いの原因、対処法をみていきましょう。

顔の周りが臭う

よく飼い主さんから聞く「うちの子、顔が臭い」という言葉
顔が臭いというだけでなく顔のどこが臭いかまで把握することで、臭いへの対処ができます。
まずは顔の周りから細かくみていきましょう。

目の周り
目元の臭いは目からの涙による涙やけや目ヤニが原因です。
涙や目ヤニはアレルギー反応により出ているものがほとんどなので、アレルギー源を取り除いて上げ、質の良いご飯を与えることで改善できるものになります。
しかし、目ヤニの中でも量が多く緑色やネバネバしているものは病的なものの可能性があるので一度かかりつけの動物病院に行き相談しましょう。

目ヤニや目元の汚れは、柔らかいコットンなどにぬるま湯や安全な犬用ケアスプレーを染みこませ優しく拭いて上げましょう。

耳の穴の中
耳の穴が臭う原因は耳垢です。
健康的な耳からでる耳垢は臭わず無臭です。そして健康な耳は耳垢がほとんど出ません。
健康な耳で半年や1年以上、耳掃除をしていないと薄い黄銅色の汚れが少し出てきますが、これは問題ありません。
しかし、真っ黒の耳垢や黄色や緑っぽいネバネバした耳垢が見える場合は外耳炎などの炎症を起こしているものになります。この場合、耳の匂いも通常とは違う臭いがします。
耳の匂いと中を確認し、異常が見られる場合はかかりつけの動物病院に行きましょう。

口の中
口の中が臭う原因は歯石・歯垢です。
歯石・歯垢の臭いは特に気にする人が多いと思います。毎日の歯磨きを欠かさず行っている飼い主さんも多いはずです。
しかし、ただ歯磨きガムを与えている、体に良くない歯磨き粉を使っている、だけでは効果が少ないうえ、体にも悪影響の場合があります。
また一度ついてしまった歯垢・歯石を綺麗な白い歯にするには、手術をしないかぎり難しいです。
私たち人が毎食後歯磨きをするように、愛犬も毎食後歯磨きをすることが必要です。

歯石・歯垢がたまることで臭いだけでなく、歯周病や歯肉炎、ひどい場合は歯が抜け落ち、頬に穴が開く可能性もあります。
適切な歯磨きを行いましょう。嫌がってしまい自分でできない場合などはオプションで歯磨きを行っているトリミングサロンにお願いしてみましょう。

体が臭う

体が臭うことで気にしなければならないのは、顔とは違いどんな臭いがするかです。
これは健康で綺麗な状態のニオイを理解し、尚且つそのニオイとの違いを理解する必要があります。
人の汗や体臭と同じ要領で発せられる獣臭はシャンプーをしてあげれば消えます。
そして時間が経ち、散歩の際にニオイがついたりすると獣臭が戻ってきます。
注意したいのはこの獣臭ではなく、皮膚病や肌が炎症している皮膚の匂いです。
ずっと皮膚病などのニオイと生活していると、愛犬のニオイと錯覚してしまい、気付かない飼い主さんが多くいます。適切な処置がされないまま放置され進行していきます。脱毛、赤み、フケ、痒み、爛れなど犬にとって悪影響になります。
では、病気の皮膚はどんな臭いがするのでしょうか。

健康でトリミング後
シャンプー剤のいい匂い

獣臭
一般的に犬臭いと言われているもの

病気の皮膚
脂臭い独特な臭気

嗅ぎ分けるのは難しいです。上記はあくまでも参考なので、少しでも違うと感じたら通っているトリミングサロンや動物病院に相談してみてください。

お尻・陰部まわり

お尻周りにウンチが付いていないのに臭う場合は、肛門腺が貯まっているのかもしれません。
肛門腺が貯まることは自然な事ですが、これが貯まりすぎると破裂し皮膚に穴が開いてしまう可能性があります。
大型犬や中型犬などは自分で絞り出せる子もいますが、月に1度は私達人の手で出してあげた方が良いものです。
ほとんどのトリミングサロンではセットの中に含まれているので、トリミングのついでに出してもらいましょう。

また、普段から肛門腺が貯まっているかどうかチェックしましょう。

チェックの仕方

・床や地面でお尻歩きをする
・肛門あたりも気にしていたり、舐めたりする
・肛門の4時と8時あたりの場所が膨らんでないか

上記の3つが簡単にチェックできる方法です。
ただ、貯まっているからと自分で出そうとすると、痛がってしまう可能性が高いので、プロに任せましょう。

終わりに

個々によって獣臭やシャンプーのニオイは変わりますが、病的な臭いは皆同じでシャンプーをしても消える事はありません。
臭いを嗅いだことがないと中々嗅ぎ分けが難しいですが、愛犬の健康の為にも少しの変化に気づいてあげましょう。