今日からはじめよう!ダイエット 〜運動編〜

ブログ中村店

 

 

 

うちの子食べるの好きなんだよねー
そのような会話をトリミングサロンでトリマーさんや獣医さん、動物看護師さんとした経験がある方もいるのではないでしょうか?

うちの子、最近体重が増えてしまったと感じている方やダイエットに悩まれている方がいましたら

こちらを読んでわんちゃんのためにぜひ考えていただけたらと思います! 

今日からはじめようダイエット〜食事編〜も合わせて見ていただくことをオススメですが、

こちらの運動編だけでも理解していただけるよう、食事編でもお伝えした「肥満」の解説とオススメの運動方法や種類を今回はお伝えしていこうと思います。

 

 

 

 

肥満の基準とは?

肥満とは体脂肪が過剰に蓄積した状態のことです。

ほとんどの場合が食事により摂取したエネルギー量が消費したエネルギー量を上回ることによって起こります。

それが体重の増加という形で現れてしまいます。

一般的には理想体重の15〜20%以上増加した場合を肥満状態であると言われています。

しかし一部の犬種では体格や体型によって幅があり、適正体重にも幅があるため

ボディ・コンディション・スコア(BCS)で評価するとより正確に今の体型を把握することができます。

 

ボディ・コンディション・スコア(BCS)評価

レベル 状態        
BCS1削痩肋骨や腰骨の骨格構造が浮き出ている。
腹部は著しくへこみ、上から見ると砂時計型に見える。
尾の付け根も明瞭である。
(理想体重の85%以下)
BCS2体重不足わずかな脂肪に覆われていて、肋骨や骨の突起に容易に触れることができる。
腹部の脂肪もごくわずかで、腹部はへこんでいる。
(理想体重の86〜94%)
BCS3理想体重少しの皮下脂肪を通して、肋骨や骨格の隆起に触れることができる。
適度な腰のくびれがある。
(理想体重で95〜106%)
BCS4体重過剰皮下脂肪に覆われて、肋骨に触れるのが難しい。
骨格の隆起はかろうじて触れることができる。
腰のくびれを観察できず、上から見ると背中が少し横に広がっている。
(理想体重の107〜122%)
BCS5肥満厚い脂肪に覆われ、肋骨に触れることはできない。
尾の付け根は腰部の脂肪に覆われ、明確ではない。
腹部は垂れ下がり、上から見ると箱型から樽型に見える。
(理想体重の123〜146%以上)


 

 

 

 

肥満の原因とは?

肥満の基準とは?でお話したようにほとんどの場合はエネルギーの摂取消費バランスの崩れが原因と言われてます。

このことを原発性肥満と言い食事管理による減量が中心となります。

原発性肥満の他に先天性の代謝障害や副腎皮質機能亢進症などの内分泌異常によっておこるニ次性肥満があります。

これらの場合ですと病気の治療が先に行われます。

  


原発性肥満の主な原因

過食:おやつの食べすぎている、飼い主さんのご飯を食べたりする、高カロリーの食べ物をたくさん与えてしまっている

避妊去勢:基礎代謝率が低下して体重が増加しやすくなります

運動量の減少:運動量が少ないわんちゃんは消費エネルギーも少ないことが多いです

年齢:高齢になるにつれて活動量が徐々に少なくなり必要とするエネルギー量も少なくなります

 

 

 

 

肥満による弊害

肥満は様々な病気を引き起こす可能性があります。


膵炎

食べすぎ脂肪分の多い食事によって膵液を食物の消化のためにたくさん分泌することで膵臓に負担がかかってしまいます。

心臓病

たくさんの脂肪組織に酸素や血液を送らなければならなく、そのために心臓が常に適正体重のわんちゃんに比べて頑張らなくてはいけないため、負担が大きくなってしまいます。

呼吸器

たくさんの脂肪組織に酸素を送らなければならなく、そのために肺などの呼吸器が常に適正体重のわんちゃんに比べて頑張らなくてはいけないため、負担が大きくなってしまいます。

関節炎

過剰な体重が関節に常に負担をかけてしまうため関節炎になりやすくなってしまいます。

運動器疾患

過剰な体重が常に運動器と呼ばれる骨や関節、靱帯、筋肉などに負担をかけてしまうため起こりやすくなってしまいます。

熱中症

暑さに対する抵抗力の低下や体温調整障害が生じやすいため熱中症になりやすくなってしまいます

麻酔合併症

手術の際に麻酔にかかりにくく、目覚めにくくなりやすい傾向があります。

さらには麻酔合併症のリスクも高まりますし、脂肪がたくさんあるのでそのぶん傷口が広くなってしまい適正体重のわんちゃんに比べ体の負担が大きくなったり、治りが遅くなったりします。

 

 

 

 

ダイエットをはじめるに当たって

まずはかかりつけの獣医さんに相談しましょう!

その際にわんちゃんの現状目標体重体型ダイエットする際の注意点などをしっかり把握しておきましょう。

 

 

 

 

オススメの運動方法

お散歩

普段からはお散歩をしている方は今よりも5分、10分と時間を少し伸ばしたり、

時間がある日は1日2回から3回目にするなどいつもよりも散歩の合計時間を増やしてみましょう

また、全てを一定の速度で歩くのではなく途中で早歩きをしてみたり軽いジョギングをしてみるのもオススメです。

わんちゃんにとってお散歩が単調ではなくなるのでそれが刺激となり楽しくお散歩ができると思います!

また、わんちゃんが飽きないように、毎日違うお散歩コースに変えるのも良いでしょう。

しかしながら、肥満状態のわんちゃんが突然運動をはじめると身体(特に関節)に負担がかかります。

そのため、わんちゃんの調子を見ながら散歩時間を増やしてみることが大切です。

 

 

ドッグラン

わんちゃんが苦手でなければドッグランはオススメです。

ドッグラン内ではわんちゃんが自由に運動できるだけではなく、わんちゃん同士の交流で社会性が身につきます

わんちゃんが苦手な子でも時間はかかりますが、徐々に経験を積んで少しずつ慣らすことで社会性が身につくことが多いです。

ですが、無理矢理してしまうとトラウマになりかねません

焦らずゆっくりと、時間の長さより回数を多く経験つんで慣らしてあげましょう

ドッグランの利用する際の注意点として未然にトラブルを防止する目的でワクチン接種証明証狂犬病予防注射済票の提示が必要な事が多いです。

初めてドッグランを利用する際は予め必要なのか調べたうえ、必要な場合は当日忘れずに持参してください。

 

 

プール

水中での運動は高い負荷がかかるため、陸上に比べておよそ4~8倍の運動をしたことになると言われています。

また、水が持つ抵抗力浮力などの特性から関節に負担をかけずに運動ができ、肥満のわんちゃんの運動にはとても効果的と言われています。

高齢犬関節神経系のトラブルをもった子リハビリが必要な子などにも最適な運動方法になります。

陸上よりも早く体幹や筋肉を強化できるのがプールトレーニングの特長です。

プールで全身を使っての有酸素運動はわんちゃんの体に適度な刺激を与えて筋肉を増やし痩せやすい体づくり心肺機能を強くしてくれます。

プールを利用する際の注意点としてドッグランと同じく、ワクチン接種証明証狂犬病予防注射済票の提示が必要な事があります。

当日、忘れずに持参してください。

犬種によって異なりますがトイプードルやマルチーズなどの長毛種の場合は全身の毛玉やもつれや全て取り除いてからプールを利用しましょう

毛玉やもつれがある状態でプールに入ってしまうと毛が水に濡れてフェルト状に固まってしまい毛玉になります

それに気づかずさらに利用続けると毛玉がどんどん大きくなってしまい体を動かす際に制限ができたり

毛玉で皮膚が引っ張られ続けることによって痛みストレスが生まれてしまいます

プールを頻繁に利用する際にお手入れが難しい場合はあらかじめ短いスタイルにしておくと良いでしょう。

また、ダックスフンドやポメラニアンなど抜け毛犬種の子は抜け毛をしっかり処理してからプールを利用しましょう

水に濡れると抜け毛が固まりになったり、プール使用後にしっかりと地肌を乾かさないと湿った皮膚から細菌感染などをおこして皮膚病になってしまうことがあるので注意が必要です。 

 

 

バランスボール

天気が悪く散歩が行けない日は普段わんちゃんと何して過ごしていますか?

室内でも運動はできます!

室内の運動でオススメなのがバランスボールです!

バランスボールは元々人間のリハビリの道具として誕生しました。

最近では動物専用のバランスボールも販売されるようになってきました。

メリットとしては、不安定なボールに乗ることで

体がバランスをとろうとして普段使わない体幹筋肉が刺激されて鍛えられるのがバランスボールの特徴です。

筋肉量が上がれば代謝も上がるのでバランスボールは痩せやすい体づくりの強い味方と言えます。

また、わんちゃんはバランスボールを掴んでバランスをとろうとするので踏ん張る力グリップ力も上がり四肢や肩甲骨周りの筋力も強化されていきます

ダイエット目的にはもちろん、これから筋力をつけていきたい4ヶ月齢以降の仔犬ちゃんから

これからもずっと自分の足で歩いてほしい高齢の子まで幅広い年代の子で使っていただけます!

ダイエット目的で使用される場合は散歩やプールなど他の運動と同時平行で進めていくと良いでしょう

関節に不安がある子、高齢の子はバランスボールをはじめる前にかかりつけの動物病院の先生に相談し注意事項などあらかじめ確認しておきましょう。

 

 

番外編

ご褒美のおやつ

ダイエット中のわんちゃんにおやつは与えていますか?

私は今までおやつを食べてきた子たちがいきなり食べれなくなるのはかわいそうなので個人的には与えても良いと思います。

ただし、間食用で販売されてるおやつを与えるのではなくフードを与えてあげてください

フードを与える際の注意点としてフードの袋に記入されている1日の給与目安の量より多くならないように注意して与えてください

例えば、体重5kgのわんちゃんが1日の給与目安が110gのごはんを1日2回食べているのであれば

1回のご飯を50gおやつに与える用で10gあらかじめわけておいて与えるのが良いでしょう。

さらに、おやつを与えるタイミングも意味なくおやつを与えるのではなく、

運動後のご褒美として与えるやる気も上がって運動が苦手な子も頑張ってくれると思います!

あとは、バランスボールなど新しくはじめる運動が怖いものと感じてしまわないよう

はじめのうちは触ったらご褒美を与え、触ることに慣れてきたら乗せたらご褒美を与えるを繰り返し練習することで徐々に楽しいものと認識してくれます

コツコツが大切です。

焦らずトライしてみましょう!

もちろんできたときはたくさん褒めてあげましょう!


※ドッグランなど施設によってはおやつを禁止している場合がありますのであらかじめ確認しておきましょう。

 

 

 

 

いかがでしたか?

今回は「肥満」の徹底解説オススメの運動方法を4つ紹介しました。

ご飯と運動どちらか一方よりも両方の見直しをして効率よく理想の体型へと導いてあげましょう!

ダイエットは健康への第一歩です。

もし、成果がでなくて悩んでいる方がいらっしゃるのであれば

かかりつけの獣医さんや動物病院のスタッフさん、私達いちごのスタッフへお気軽にご相談ください。

一緒に頑張って健康犬を目指していきましょう!