2021.08.15

犬の熱中症について

ブログ中村店

みなさんは犬の熱中症の症状や、対策について詳しくご存じでしょうか？

熱中症は、重症になると命の危険がある怖い病気ですが、正しい知識があれば防ぐことができます。

正しい知識を身につけて暑い夏から愛犬を守りましょう！！

【犬の熱中症】

犬は身体のごく一部でしか汗をかけないので、人のように全身に汗をかいて体温調節をすることができません。パンティング（激しく口で呼吸すること）によって水分を蒸散させて体温を下げようとしますが、気温や湿度が高かったり、気道に問題があったりする場合、うまく蒸散できず体温が下がりません。体温が高い状態が続くと様々な臓器の機能に障害が出ます。また、脱水することによって水分や塩分が身体の必要なところに届かなくなると障害がさらに進み、多臓器不全に陥る危険性があります。

【熱中症になりやすい原因】

①高温多湿環境に放置

熱中症は屋外の病気と思われがちですが、室内でも発症します。暑い時期にエアコンのついていない室内はとても危険です。その他には、車内で発症することもあります。暑い時期は車内の温度が非常に高くなり、窓を開けるなどの対策をしても温度はそんなに下がりません。どんなに短い時間であっても車内に残すのはとても危険です。

②過度な運動

運動をすることで体温は上がります。

その際、人は汗をかくことで体温調節ができますが、犬はほとんど汗をかけないので、体温調節がうまくいかず熱中症を引き起こしやすくなります。気温や湿度が高いときはたとえ短い時間でも注意が必要です。

③暑い時間のお散歩

真夏のアスファルトは、50～60度まで温度が上がります。

熱中症はもちろんのこと、肉球を火傷してしまう危険性もあります。地面との距離が人より近い犬は、地面からの熱を受けやすい為暑い時間に散歩に行くことも熱中症の原因の1つになります。お散歩に行く時は、アスファルトの温度を1度飼い主様が手で触ってみて確認してあげるのもいいかと思います。

夏のお散歩は日が出る前の早朝、もしくは日が暮れた後の夜に行きましょう。

【犬にとって快適な温度・湿度】

犬は人より暑さに弱い為、犬種や健康状態にもよりますが人が快適と感じる温度よりもやや涼しめな温度・湿度がいいです。

温度は26度、湿度は50％くらいがオススメです。

極端に冷やしすぎると、体調を崩してしまうかもしれないので気を付けましょう。

【犬の熱中症の症状】

初期症状

・パンティング（激しく口呼吸すること）をしている

・心拍数が早い

・体を触ると熱い

・口内や舌の色が赤い

・よだれが多い

・動きたがらない

・ぼーっとしてフラフラしてる

犬の平均体温は、人よりも高く37.5度～39度くらいです。

40.5度を超えると高体温状態と考えられます。

危険な症状

・ぐったりしている

・口内や舌の色が青紫色になる（チアノーゼ）

・嘔吐や下痢がある

・意識がもうろうとしている、呼びかけても反応がない

また、熱中症の初期段階では体温が高くなりますが、症状が進行して重症になると、

ショック状態になり体温が下がってしまう事があるので注意が必要です。

さらに進行すると、意識消失、発作、口鼻肛門などから出血などの症状がみられ、最悪の場合死に至ることもあります。

【熱中症の症状がみられた時の応急処置】

まずは日陰や室内などの涼しい場所に移動します。室内や車内であればえあこんを効かせます。

次に体を冷やします。太い血管のある首、脇の下、太ももの付け根に保冷剤を当てると体温降下効率が高いです。体に常温の水をかけ、扇風機などで風を当てるのも効果的です。冷たい氷水をかけてしまうと、血管が収縮してしまい冷却の効率が下がってしまうため注意が必要です。また、飲めるようなら水分を補給します。飲めない場合は無理に飲ませないようにしましょう。体を冷やしすぎると低体温状態に陥ることもあるため注意が必要です。危険な症状が認められる場合にはすぐ動物病院に連絡をし、体を冷やすなどの応急処置をおこないながら動物病院に搬送しましょう。状態によっては早急に点滴などの治療が必要な場合があります。