ノミ・マダニの危険性と対策について

中村店

⚠️この投稿には虫の画像やイラストが出てきます。

苦手な方は観覧をお控えください。

みなさん愛犬のノミ・マダニ対策はきちんとされていますか?

『室内で飼ってるから大丈夫』『ホームセンターで買った対策グッズを使ってるから大丈夫』と安心していませんか?

ノミ・マダニが体につくと愛犬に悪影響を及ぼすのはもちろん、人間にも悪影響を及ぼす危険性があります。

しっかりノミ・マダニについての正しい知識をつけて愛犬を守りましょう!

【ノミの生態】

●成虫は体長1mm〜3mmで小さいですが肉眼で確認することができます。

●ノミは動物の体に付くと12〜48時間後には産卵を始めます。(1日平均30個)

 卵は1〜6日で孵化し、成虫へと成長して行きます。

●動物の被毛内で繁殖し、1匹のメスが1ヶ月で2万匹に増えるほど繁殖力が強いです。

●自分の体長の100〜150倍もの高さまで跳ね上がるジャンプ力があります。

 地面や植物などから体に飛びついて寄生します。

●気温13℃以上で活発に動き始めます。

 薬の摂取は暖かくなり始める4月〜11月頃までは必ず月に1度投与してください。

 『冬だと気温も低いから大丈夫』『ずっと室内にいるから大丈夫』と油断しがちですが、私達の暮らす家の中はノミにとっては絶好の住環境です。1年中、月に1度の投与が理想的です。

【ノミの見つけ方】

ノミの動きは非常にすばしっこいため、見ただけではわからないこともあります。

まずは愛犬にノミの糞が付いてないかをチェックしましょう。被毛に黒い小さな粒が付いていればそれを水で湿らしたティッシュの上に置いてみてください。赤色(※吸血した時の血液成分の色)に滲んできたらそれはノミの糞です!ノミが寄生して吸血している証拠です。

【ノミを見つけた場合の対処法】

●速やかに動物病院に行き駆除してもらう。

自分で駆除しようとしてノミを潰しってしまうとそのノミがメスだった場合、卵が弾けて飛び散ってしまう可能性があります。飛び散った卵が部屋中に散らばりそこから繁殖する可能性があるのでノミを見つけた場合は速やかに動物病院で駆除してもらいましょう。

●家を掃除する。

ノミは動物の体に寄生すると12〜48時間後には産卵を始めます。

この卵が厄介で、1匹のみを見つけた時には肉眼では見えない小さな卵を大量に環境中にばらまいている可能性があります。ノミの卵は細かい繊維に入り込んでいるため掃除機をかけるだけでは不十分です。ノミの卵は幼虫は熱や乾燥に弱いので、外に干したり60℃以上のお湯で熱湯消毒したりと、あらゆる手段で環境の浄化を徹底的に行わなければなりません。

●他のわんちゃんとの接触を避ける。

動物が通過する際に体熱や二酸化炭素、振動などを感知してすばやく乗り移る可能性があります。ドッグランやお散歩は控え、ノミを見つけ病院に行く際もなるべくケージにいれましょう。

【ノミがもたらす人への影響】

人間がノミに刺されると激しいかゆみがおこり、 患部をかくことで細菌感染し、ひどい場合はアレルギーになって水ぶくれのような状態になります。

【マダニの生態】

●体長は未吸血の成ダニで3〜8mm。

●吸血すると10倍くらいまで膨れ上がります。

吸血すると小豆のような見た目になるので、多くの場合肉眼で見つけることができます。

頭部を皮膚に食い込ませながら咬みつき、一度寄生したらなかなか離れません。

飽血した(吸血でいっぱいに膨らんだ)メスマダニは、地上に落下して産卵を開始。2~3週間の間に2,000個~3,000個の卵を産み、その生涯を終えます。

【マダニの生息場所】

マダニはどんな気候や場所にも対応する寄生虫で日本全国どこにでも生息していますが、中でもマダニが特に好む場所として知られているのが、山林や川原の土手などの草むらです

「別に山や川へは行かないから」と安心してはいけません。公園などでもマダニに寄生する危険があります。お散歩中草むらの中などに入るのは控えましょう。

【マダニの見つけ方】

愛犬についたダニを見つけるには、手を愛犬の体にそっと沿わせ、小さなしこりやでっぱりがないか、炎症している箇所がないかなどを探します。血を吸った後のダニはパンパンに膨れ上がり、小豆ぐらいの大きさになることもあります。

ダニは湿気を好むため、首輪の下尻尾の内側内また足指の間わきひじの周りまぶた鼻のまわりなど、ペットの体でも特に湿気がこもった箇所や被毛の少ないところを好んで寄生しますので重点的に探してみましょう。

【マダニを見つけた時の対処法】

吸血されてマダニが3~4倍のサイズになってから、気付くこともあると思います。マダニを見つけても絶対につぶさないでください

吸血中のマダニを無理やり取り除こうとすると、マダニの口器が皮膚の中に残ってしまい化膿することがあります。もし咬まれているのを見つけたら、すみやかに皮膚科等の医療機関でマダニの除去や消毒など適切な処置を受けてください。これといって症状がなくても念のため病院に行き、診察してもらいましょう。

【マダニがもたらす人への影響】

マダニに咬まれてから6日から2週間程度の潜伏期間を経て,主に原因不明の発熱,消化器症状(食欲低下,嘔気,嘔吐,下痢,腹痛)が出現します。

時に頭痛,筋肉痛,神経症状(意識障害,けいれん,昏睡),リンパ節腫脹,呼吸器症状(咳など),出血症状(紫斑,下血)を起こすともあります。

【マダニとダニの違い】

マダニは普段私たちが耳にするダニとは別の種類です。マダニは肉眼でわかるほどの大型のダニのこと。野外に生息し、吸血のため動物に寄生することで、さまざまな病原体を運ぶことがあります。一般的にダニと呼ばれているのは目に見えない『微小ダニ』と言われています。畳や布団などに生息し、アレルギーなどの原因となります。

【ノミ・マダニから愛犬を守るために飼い主様にできること〜まとめ〜】

●毎月予防薬を服用する。

ホームセンターなどで売られている*1「ノミ取り首輪」や*2「ノミ取りシャンプー」などは正直のところほとんど効果はありません。

*1→ ペットショップ、ホームセンターで良く見かけるノミ取り首輪。これらは残念ながら、表面に寄生したノミを駆除する効果はほとんどありません。これらの製品の多くは天然成分を利用したもので、ノミ成虫を殺して駆除する程の作用はありません。有効成分が広がる訳ではないので、局所でしか働きません。つまりノミ自身が首輪に接触あるいは近接しないと効果が発揮できません。ノミが首の周りだけに寄生するはずはありません。

*2→ シャンプーの場合、薬液が体全体に接触させるので、メーカーも強い殺虫成分を使えないということもあります。シャンプー直後はノミは仮死状態になっていますが、そのまま放置すると、一部のノミは復活して再寄生してしまいます。

●散歩中に草むらなどに近づかない。

●部屋の清潔を常に保つ

一度寄生してしまうととっても厄介なノミ・マダニ。

寄生してしまう前にしっかりと対策をして

ノミ・ダニから愛犬を守りましょう!!